高田松原 20041008 153122
投稿:2015年3月10日
更新:2015年3月11日
Photo by taka (ixy)
2004年10月8日の15時31分22秒に、ぼくが撮った高田松原の砂の写真。
高田松原の砂は、白っぽく、さらさらしていて、
手にすくうと砂時計の砂のように落ちていく。
そんな特徴もぼくのお気に入りだった。
しかし、この砂たちは、このときから約6年半後のほぼ同じぐらいの昼下がりの時
すべて大津波が、さらっていってしまった。
子どもの頃から何度も何度も数え切れないほど、ぼくは高田松原に行った。
遠足や海水浴、それからサイクリング、恋愛したときも、失恋したときも、
高校に受かったときも、帰省したときも、ただただ海を見たくなった時も。
Photo by taka (ixy)
気仙地方(陸前高田や大船渡のあたり)に住む人たちにとって
高田松原は、夏の海水浴場としてはメジャー過ぎて
シーズン中は多くの人でにぎわうため、
高田松原を避けて、他の穴場的な海岸に出掛ける人も多かったが、
ぼくは、あの雰囲気が好きで、ほんとうによく行った。
Photo by taka (ixy)
このときはもう秋なので、夏のように人はいない。
一年のうちで、もっとも静かに海と過ごせる季節だ。
Photo by taka (ixy)
この日、覚えているのは、携帯で砂浜の写真を撮り、
当時、働いていた青山の仕事場に送ったことである。
平日で仕事をしている人たちに、
ホリデー気分を送ってあげたのだ(笑)
実際は、父の法事で帰省したのであったが。
Photo by taka (ixy)
古びたベンチも絵になるのだ、と思って撮影した。
このベンチに腰掛けた人たちも数え切れないほどいるはずだ。
きっと忘れられない想い出を過ごした人も。
だが、もうここにこのベンチはない。
今日、掲載した写真に写ったもので、
残っているものは、遠くに見える山ぐらいだ。
他には、何もない。
何万本もの松も、砂浜でさえ、消えてしまった。
大津波というものは、恐ろしいものである。
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