台風24号に思い知らされた夜


Photo by taka (7D)

昨日、9月最後の夜
台風24号がやってきた。

ぼくが経験した中で
間違いなく、もっとも強烈な台風だった。

いつも台風が来ると
ベランダの植物の大部分は
室内に避難させるのだが
ぼくの背丈よりも大きな幸福の木が2本あって
彼らだけ、壁側に寄せて外で耐えてもらってきた。

昨日も若干の不安を抱えながらも
同じようにしたのだが
それはかなり甘い考えだったことを
後から思い知らされる。

夜中の0時ぐらいから
風が猛烈に吹き始めた。

マンションが揺れるのである。
外を見ると異常と思えるぐらい
強い風が吹いている。

幸福の木たちは大丈夫だろうか。
懐中電灯で照らして外を見ると
強い風に耐えながら激しく揺れている。

これはまずいなと思いながら
しばらくの間、外を見ていたら
なんとベランダの隣の家との仕切り板が
ばきばきっと音を立てて
崩壊してしまった。

遮るものがなくなったため
風はますます強くなり
幸福の木たちは風前の灯のようにみえた。

この時に体験した恐怖は
想像していなかったものだ。

ぼくは、大きな声では言えないが
台風が好きだったのである。

自然の強さを体感出来るから
と、いう理由でいいだろうか。

ところが、昨日は、破壊されていく我が家や
相棒と思っていた幸福の木たちが
失われそうになっていく。

目の前で起きているのに
窓を開けて助けてあげることも出来ない。

 #窓を開けるのは
 #いろいろな意味で大変に危険だそうです。

もう少し思いがあれば
万全な対策が出来ていたのに
それをしなかった後悔や
自然の猛威を甘くみていた自分に
かなりのショックを受けていた。

もう台風を、以前のように
眺めていることは出来ないかもしれない。

風はどんどん強くなり
雨も叩きつけるように降っていく。

それから、短い停電が何度も発生した後
ついに、停電したままになってしまった。

風はおさまらない。
なんて長い夜なんだろうと思った。
久しぶりに神に祈ったぐらい。

それでも3時ぐらいまで起きていたのだが
なんとなく風が弱まって来たような感じがしたせいか
強い眠気で寝落ちしてしまった。

そして、はっと目が覚めたのは
4時半ぐらい。

まだ暗かったけれど
風はおさまっていた。

強烈な体験がまだ残っていて
静けさが信じられなかった。

だが、恐る恐るベランダをみると
なんと、幸福の木たちは無事だったのである。

おまえたち、よくがんばったな。

ねぎらいの言葉をかけずにはいられない。
仕切り板はめちゃめちゃになっていたけれど
それ以外の被害もなかった。

この幸福の木は
10年以上前、ある会社で仕事をしていたとき
なぜか鉢植えごと倒れて
粉々になった幸福の木の残骸を
貰って来て植えたものである。

残骸は、4本あったのだが
すべて順調に伸びて今に至る。

そのうちの2本が特に大きくなっていて
夏も冬もベランダにいて
たくましく育って来たのだ。

普段はそれほど愛でることもないけど
植えた当時のころからの経緯を思い出して
うれしくなっていたのだ。

そんな思い出があったから
なおさら、昨日の夜は辛かった。
ほんとに無事でよかった。

もう今後、台風で避難させるときは
4本すべて
家の中に避難させることにする。


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