ねこねこびっくり箱

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Photo by taka (7D)

ぼくが帰宅して、玄関のドアを開けると、かなりの確率でねここが出迎えてくれる。出迎えるというか、玄関のドアの対面にある部屋から、びっくり箱の人形のように「びょん!」と飛び出して来る。

ドアを開けるタイミングと同時に飛び出してくるので、そこで待ち構えていたことがわかる。一日中、そこで待ち構えているわけではないだろうから、彼女は、ぼくが玄関を開ける前から、帰って来るのがわかるのだ。足音でわかるのだろうか。家人の話だと、ぼくが帰って来る数分前には待機状態に移るらしい。逆算するとエレベータに乗る前からわかっていることになるので、微かな足音をキャッチしているか、或いは、スピ的な要素(または超能力的なもの)でわかっているのかもしれない。

そう言えば、同じように、先代のねここも出迎えてくれた。先代の方は、「びょん!」ではなくて、三つ指を揃えて、旅館のおかみのように出迎えた。どちらの猫も、とてもかわいらしい、微笑ましい。

二匹の猫のお出迎えの違いの話をしたけれど、猫にも性格がある。ぼくは、たった二匹の猫と付き合っただけだけど、はっきりとわかる。これは猫と暮らしている人なら、誰もが肯定する事実だと思う。

先代の猫は、人の家に住んでいた猫の子だったので、ノラの経験はないのだが、今のねここは生後数カ月ぐらいのときに、ノラでいる所を保護されたので、それまでの間、厳しい生活も経験していると思う。そんな環境の違いもあるかもしれないが、もともとの性格の違いなのだろうと思う。

ぼくが帰って来て、「びょん!」と登場した後は、ぼくを置き去りにして、リビングめがけて、一気に走る。マンションは床下に響くと思うので「走るな!」と言うんだけど、彼女はおかまいなしだ。そして、冷蔵庫の前にちょこんと座り、後から入って来たぼくを見て、にゃあと鳴く。

ぼくが手を洗ったり着替えたりしている間、そこから動かず、じっとしている。ぼくの行動がゆっくり過ぎると感じたときは、にゃあにゃあ急かす。

というのも、ぼくは帰宅すると一口分だけ、缶詰をあげることになっているからだ。まあ、おやつだね。

あげることになっている、というのも変な話だけど、いつのまにかそういう習慣になってしまっていた。これはぼくが考えた習慣ではなく、多分、彼女が作った(そしてぼくはそれに従ってしまった)ものだと思う。

缶詰は、かつおのものをお気に入りで、鳥のささみなどはあまり好まなかった。だから、かつおばかりあげていたのだけど、お腹が垂れてきて、これが青魚ばかり食べると出る症状だということがわかったので、なるべく材料の異なる缶詰を用意し、一日一日、違うものも食べて貰うようにしている。最近では、鳥のささみも食べるようになった。

そんなわけで、ぼくが、外出の武装を解いて、落ち着くまでの間、彼女はにゃあにゃあおしゃべりが止まらない。

早くご飯くれにゃあ、と言っているのだと思うけれど、もしかすると、今日の出来事とかも話してくれているのかもしれない。

「今日は、鳩が遊びに来たにゃ。」
「あまりにも寒かったので、ネコハウスで寝てたら一日が終わってしまってたにゃ。」

それとも新妻のようにおしゃべりしているのだろうか。

「遅かったにゃ、もっと早く帰ってくるにゃ。」
「なでなでごろごろしようにゃ。」

いやいや、それより食道楽の彼女のことだから、こんな感じかな。

「昨日の缶詰はまずかったにゃ、今日は、いつものでいいにゃ。」

先代の猫は、余計なことを言わない(ほとんど鳴かない、鳴いても、短く「にゃ」)猫だったので、ねここのおしゃべりを聴いていると、よくしゃべるなあと思う。調子がいいと(多分、調子がいいのだと思う)ずっとしゃべってる。ぼくは忙しいときは、適当にはいはい言いながら聴き流しているけれど、週末のゆったりとした時間には、ちゃんと話をする。

その時は、ちゃんと向かい合って、しっかりと目を見て、見つめ合うようにして、コミュニケーションをする。

そうすると、今までにゃあにゃあおしゃべりだった彼女が急に静かになって、にらめっこ状態になる。そのうち、両目ウインクし合ったり、並んで寝転がったり。自分の子供にも、したことがないようなコミュニケーションをしてしまうのだった(笑)


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