ダイヤルまわしてチューニングするんだ


Photo by taka (ixy)

ふとしたときに、ガロというバンドの古い曲が
ぼくの脳内を流れていく。
「ロマンス」という曲だったかな。

1970年代の前半。
布団の中でこっそり聴いた深夜放送。

ぼくは、まだ、小学生。

トランジスタラジオのダイヤルを回しながら
チューニングを合わせてると
「ロマンス」が流れてきた、みたいな
そんな記憶がある。

それは現実の記憶なのか
脳内で組み立てられたイメージなのか
今となってはわからないけれど
ぼくにとっての「ロマンス」は
遠いどこかの放送局から届く
雑音まじりのAMラジオの音楽だ。

モノラルだし音質も悪かったが
それは、とても懐かしい感じがして
どうにもこうにも切なくなる。

あの頃のぼくが
まだそこにいるような気もして
とても不思議な気持ちにもなる。

ぼくがよく聴いていたのは
深夜放送だと、HBC、北海道放送。

夜中ふと目が覚めて
ラジオをいじってて
たまたま聴き始めた番組に
強くひかれたことが理由。

それは、深夜3時から5時までの番組で
番組名はわからないんだけど
イシワタリマリコさんという方が
DJをやっている番組だった。

名前の記憶もあやふやだし
漢字もわからないからカタカナで書いたけど
当時のことをネットで調べてもわからず
北海道放送に問い合わせたけど
残念ながら、返事はもらえず
ぼくのなかでは迷宮入りしている思い出である。

地元のFMもよく聴いていた。

NHK-FM盛岡放送局のFMリクエストアワーは
毎週土曜日の昼下がりの楽しみだった。

ぼくにとってのラジオは
番組の内容や流れてくる音楽も楽しみだったけれど
それよりも、そのなんというか
遠く離れたところから
電波にのって声や音楽が届く、という
魔法のような現象に心惹かれていたような気がする。


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