立春 高山なおみさん、そして池田晶子さん

凍りつきそうな寒さのなかにあっても木蓮や桜の蕾が春に向けて確実に成長しているのを見て、ワタシもじっと立ち止まって寒さを堪えているばかりではいけない  とずっとココロでは思っていたけれど、いよいよ暦も春になって、さすがに動かなければと思ったわけです。

そういうわけで、日記再開します。とりあえずだけど。

昨日今日と続けて、たまたま同じ会場で作家さん関係の集まりに参加しました。
3日は、高山なおみさんの講演会。
料理家であり文筆家であり絵本作家でもある高山さん。ワタシより歳上だけれども、なんだか可愛らしくてしようがない。それは、見かけの問題ではなく(見た目もとても可愛らしいけど)、心が本当にピュアだから、子どものまんまだから。
すでに出版されている2冊ともうじき出版される1冊の合わせて3冊の絵本を読み聞かせて下さいましたが、その時間はしばし異空間(=高山さんの心の深いところ) へふわふわと。なにしろ、彼女の実体験、彼女まるまるそのまんまのお話が、彼女の声で語られるわけで。
サイン会では、絵本でもエッセイでもなくお料理の本にサインをしていただきました。

4日は、10年前にお亡くなりになった美しき哲学者、池田晶子さんとかつてお手紙のやり取りをなさった体験を持つ林哲平さんに、池田晶子における真理等々についてのお話をうかがいました。
「存在するもの」と「存在すること」
言葉そのものはすでに存在する特定のものであり、実体としては存在しないが普遍性を持つ「存在すること」をその言葉では説明できない。(…みたいな話。あくまでもワタシの受け取りかただけど。)

そしてその表現できないもののイメージを無理を承知で精一杯図式化して説明して下さる林さんの真摯なお姿はありがたくすばらしかった。難しいんだけどわかりやすくって、ワタシにとってはもう、わくわく以外のなにものでもない楽しい時間を過ごさせていただきました。

それにしても、同じ会場で開催されたこの二つの会の参加者の雰囲気がそれぞれ全く違っていたのは面白かった。でも、そのどちらも楽しめたワタシってどうなのでしょうね。