理系の人

NO NUKES

悲しく思うことがありました。仲の良い友人と原爆について話していた時のことです。

「『戦争を早く終わらせるため』なんて、全く都合のいい言い訳だよね。」といった私に、彼女は、「アメリカは、とにかく出来上がった2種類の原子爆弾を使ってみたかったんだよ。だから、もう降伏がわかっていたのに長崎にも落とした。私は理系だから、その気持ちがよくわかる。理系の人間は、新しいものができたら、とにかく試したいんだよ。」

びっくりしました。アメリカの実験のことではありません。彼女にその気持ちがわかるということに対して。わたしは、「多くの人の命が犠牲になることがわかっていても?」と改めて尋ねました。彼女は、理系の人間はそうだときっぱり答えました。

わたしは、どちらかというと文系です。だから彼女のいうことがなかなか受け入れられないのでしょうか。でも、文系、理系の前に、私たちはまず人間です。人間だから、命の尊さがわかると思っていたのは間違いだったのかな。

何かの本に、「地球人は、科学の進歩に心の進歩が追いついていない」と書いてありました。心がちゃんと進歩していれば、科学はもっと人類の平和のため、いや人類を超えた生きとし生けるものすべてのために使われるはずで、特定の国や一部の企業の利益のために使われることはないと思うのです。

彼女の言ったことは、わたしにとってショックでしたけれど、でも彼女がそう考える権利はちゃんと受け入れなくてはと思っています。

 

川内原発再稼働の日