屋根の上で猫と猫が。

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Photo by taka (X2)

だいぶ前に撮った写真。
自宅のベランダから見える近所の屋根。
猫たちがいたので撮影したもの。
普段はしないけれど、今日は、トリミングしてみた。

日付を見ると2008年の5月の上旬。
ゴールデンウィークのあたりだ。
天気が良くてあったかい日だったのかもしれない。
猫たちのくつろいだ様子が伝わってくる。

8年以上経ってしまったから
この猫たちも生きているのかどうなのか。
写真の中の屋根の家も、もう無い。

広い土地に立った農家の一軒家のような佇まいだったが
今は、新しくアパートが建っている。

時間は、容赦なく、流れていく。
気がつくと、いつも年月は、遠く、果てしなく。
残るのは、突きつけられた現実だけ。

この頃のぼくは、何をしてたんだっけ。
そう思ってこの頃に撮影した写真を時系列に眺めてみた。

ぼくがお世話になっていた会社が潰れてしまい
難民化した社員たちの受け皿となる会社を作ることになった。
ぼくは、その会社の代表取締役社長になったんだった。

設立当時の借りたばかりのがらんとした新橋の事務所の写真や
アスクルで買った安い机を並べてみんなで仕事をしている写真。

最初は、楽しかったなあ。

資本金の10万円は、ぼくが出したんだけど
そのお金の半分は、創立記念と称して
居酒屋で開催した飲み会の代金になってしまった記憶がある。

創立してから2年ぐらいで社長をほかの人に譲った。
ぼくの役割は、終わった、と思ったから。

そうだ、譲って、再び、フリーランスに戻ったのが
ちょうど、この頃だ。

この頃の写真は、今見てもなかなか良い。
なんていうか、のびのびとしている。

それまで、コンパクトデジタルカメラixyを使っていたが
初めての一眼であるX2を購入して
撮影することの新しい可能性に満たされていたような。

なにより、仕事が、フリーに戻ったことによる
心の変化が、大きいような気もする。

超貧困生活から抜け出したのもこの頃だった。
思えば、人生の転機、といってもいい頃だ。

なんの脈略もないのだけれど
ふと、めくったページに現れた詩に感動するように
ハードディスクのなかをみていて目に留まった写真から
以上のような想いが
ぼくのなかに、溢れて来た、という、そんなどうでも話。

秋から冬に移り変わる季節。

冬枯れの枝に、枯葉が1枚。
そんな写真を撮るのが、毎年の楽しみだ。

今年は、なんだかいろいろゴタゴタしており
そんな余裕もないまま(またはそんな気にもならず)
完璧な冬を迎えてしまった。

もう枯れ葉は、ぜんぶ落ちてしまったかもしれないが
今日は、カメラを持って散歩に出よう。

なんとなく、忘れてしまっていたことを
ぼくは、思い出せそうな気持ちになっている。

思い出せるかもしれないし
思い出せないかもしれないけれど。

このままでは、たいへんに不健康である、ということは
ちゃんと自覚しているつもりだ。


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