くだらない、と思う仕事

空
Photo by taka (7D)

こんなのくだらないなあ、と思う仕事がある。
誰かの役に立つ、喜んでもらえるような仕事ではなくて
例えば、隠ぺい工作のためのつじつま合わせのような仕事とか
上役の虚栄心を満たすだけの仕事とか

今の仕事場に、強大な権力を持つおじさんがいる。

ぼくは新参者なので、その強大になった経緯もわからず
なぜ、あれだけの強大な権力を持っているのか
ぜんぜん理由はわからない。

だが、周りの人間に言わせれば
そのおじさんの言葉は「ツルの一声」であり
誰も反対出来ないのだそうだ。

ぼくから見たら、おかしいと思うようなことでも
そのおじさんの力で決まってしまったことは多い。

ここ数日も、そのおかしな決定で
下請けのぼくらは、振り回されっぱなしだ。

そのおじさんに睨まれたくないのだろう。
みんなイエスマンだ。

会議と言っても、意見を出してまとめあうのでなく
ご機嫌取りしながら、丸くおさめる集いでしかない。

ほんとに、くだらないなあ、と思う。

いつか、声に出して、くだらないね、まったく、と
言う機会を待っているのだけれど
下っ端なぼくには、なかなかチャンスがない。

というか、ぼくが何を言い出すかわからないから
そういう場に出してもらえない、というのもあるけれど。

あちこちで、大きな企業の不祥事が流行っているけれど
もともとの理由は、そんなくだらないところから
発生しているのだろうと思う。

無理なことを無理と言えない。
くだらないことをくだらないと言えない。

機嫌を取ってうまくおさめて
自分の評価を保っておく。

そして、あとは、部下に丸投げ。
部下は、その部下に丸投げ。

その部下は下請けに丸投げ。
下請けは、孫請けに丸投げ。

しわ寄せは、丸投げすればするほど
リスクを増加させながらおりていく。

なぜなら、下になればなるほど
取り分はどんどん減っていくのだから。

最後は、なんとかつじつまを合わせて
かっこだけつければ、みんな幸せ。

但し、そのあと、不幸ななにかが
発覚しなければ、だけど。

それでも、以前なら、何か起きたとき
元請けが責任を持つぐらいの
プライドは保たれていたものだ。

だが、最近では、それも崩れてきたようだ。

きっと、日本の社会は、もうすぐ崩壊する。
このままだとね。

今の社会は、仕事を最後まで仕上げる力を持つ人物よりも
外面がよくて、その場しのぎがうまい人物の方が
評価されやすい。

仕事が出来る人が減っていくと
当然、正当な評価が出来る人も減っていくから
ますます外面だけが評価のポイントになっていく。

外面だけの評価で成り立つ会社に
立派なモノが創れるわけがない。

ああ、ほんとにくだらない。

でも、いちばんくだらないのは、
このどうしようもなくくだらない社会に対して
無力なぼく自身であることも
よくわかっている。


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