ららぽーと富士見

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Photo by taka (7D)

自宅から歩いて10分ぐらいのところに、複合型の大型ショッピングセンターが開店した。
「ららぽーと富士見」である。
そこで、大変な混雑であることは容易に予想出来たけれど、土曜日の散歩のついでにのぞいて来た。
(写真はオープン前、3月下旬のときに撮影したもの)

建物の中に入った途端、なんだか別世界に来てしまったような気持ちである。

以前、晴海が仕事場だったときに利用していた、豊洲の「ららぽーと」に、雰囲気がよく似ているので、未知の世界というわけではないのだが、今まで何にもなかったいつもの散歩道の途中に、巨大なショッピングセンターが出現したものだから、まるで転送装置か何かで別世界に瞬間移動したような気分になったのだと思う。

ここは、300弱の専門店が入居しており、東京ドーム4個の広さなのだという。
建物の中を一通り歩いたけれど、足早に見て廻るだけでも、結構時間がかかった。
そして、いろいろなお店が入っていた。

ただし、世間にはとっても疎いぼくなので、知っているお店は、数えるぐらいしかなかった。

それでも、よく買い物をするユニクロや無印良品、それから軽井沢ファーマーズギフト、その他、映画館や書店、楽器店が入っており、それらのお店に、今後は歩いて行けるので、便利ではある。

そして、知らないお店ではあるけれど、ちょっと気になるお店もいくつか見つけたので、混雑が落ち着いたあたりに、ゆっくりと出掛けてみようと思っている。

ところで、このようなららぽーとやイオンのような大きな資本が全国展開するショッピングセンターは、どこに行っても同じようなテンプレートを用いた構造であり、その土地に漂う風情や文化・歴史の観点からみると、面白味は皆無である。

スタバやドトールなどのコーヒーのチェーンが、日本全国の個性ある純喫茶のお店を、絶滅寸前にまで追い詰めたように、大規模ショッピングセンターの出現は、間違いなくその土地のお店たちに大きな影響を与える。

集客効果が及んで潤うお店もあるかもしれないが、人の流れが途絶えて、商売が成り立たなくなるお店の方が多いのだと思う。

どこに行っても同じようなお店しかないのは、本当につまらない。

しかし、純喫茶は、ここ最近、その良さが見直され、復活の兆しも見えて来ているので、地元商店がなどについても、日本全国にひととおりショッピングセンターが出来てしまったときを区切りとして、今度は、逆襲のときが来るのかもしれない。

今、思い出しているのは、ぼくが高校時代(1980年頃)の一関の駅前通りの賑わい。

大町や地主町の個性豊かな商店や千葉久デパート、東光デパートなど、ぶらぶら歩くのがとても楽しかった記憶がある。

まるで昨日のことにように思い出せる。
そして、とても懐かしい。

しかし、ぼくが高校を卒業して、上京し、しばらく経つと、駅から離れた郊外の幹線道路沿いに、駐車場付の大規模店舗が出来始め、人の流れが変わり、駅前は寂れてしまったようだ。

いつか、そのうち、復活するのだろうか。

ところで、うちの地元の話に戻るけれど、もともと商店街というほどお店がないので、ららぽーとの出現によって、この辺りでは損害を被る小売店は少ないように思う(勝手な想像だけど)。逆に、駅前の飲食店などは、間違いなく人の流れが増えて、忙しくなるはずだ。

では、ららぽーと富士見の開店により影響を受けるのは誰か、と考えたら、それは、同じ埼玉県のダントツで日本一の規模を誇る「イオンレイクタウン」や、他の大規模ショッピングセンターではないだろうか。

そう考えると、今や、大規模ショッピングセンター同士の戦いになって来たのかもしれない。

ショッピングセンター同士の潰し合いと、先程も書いたような全国展開するコーヒーチェーンとその街々で生き残った純喫茶との関係で現れた顧客の嗜好の変化によって、いつかまた、地元のお店の時代に戻るような気がする。

個性豊かなお店たちが、それまでどうにか生き残っていてくれることを、ぼくはただただ願っていたいと思う。

まあ、そんなことを言いながらも、しばらくは「ららぽーと富士見」で買い物するとは思うけれど。


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